こんにちは。ゆきちです。
今年前期をふりかえると、やはり診断士の勉強がメインになります。
結果的には試験を受けなかったわけですが、勉強が無駄になるわけではありません。
パン屋さんの経営をお手伝いする
早速ですが実践の機会を得ました。
先日ツイートで皆様からお世話になりました。こちらのツイートの店舗の営業改善をお手伝いさせていただくことになりました。
今回機会を得た経緯は以下の通り
・岐阜県高山市のパン屋
・経営改善をしなくても十分に採算が取れている
・「無理に」お願いしてみたら快諾いただいた
さて、診断士クラスタらしく、SWOT分析を行ってみます。
(このお店を「当店」と呼びます。)

強み:製造から行っていること
製造小売業はかなり経営に幅を持たせることができて面白い業種です。作った商品を「どこで」売るのかを決められます。ゆきちのカタイ頭だと、店舗での販売しか浮かびませんでしたが当店の本当の強みは「移動販売」にありました。
平日は朝からパンを製造。販売先は「店舗」と「移動販売」の二手に分かれます。これかなり強力で、「脅威」でも再度触れたいと思います。
弱み:高齢化
当店は景気に敏感な飲食業ながら今年で25年目になるお店です。店主のパンに対する味や食感などのこだわり、奥様の人柄や移動販売のスキルがあり、経営改善は不要なのかもしれません。
この25年でお子さんたちは独立し、店主は「私達の作ったパンで子供たちは育った」とおっしゃっていました。
お二人は、下積みを経て開業されており、ご夫婦とも60歳前後になり、明け方からの製造、夕方までの移動販売は徐々に難しくなってくることを不安視されています。
機会:固定客の存在。インターネット・SNSによる販路開拓の台頭
当店には、1からビジネスを始めるのと違い既に25年続く完成されたビジネスモデルがあります。固定客獲得のために紙クーポンの発行や季節毎に増減産したり、いつ・どこに行けばパンを買ってもらえるかのノウハウは全て持っています。
店主談からは、固定客の年齢層は50-80歳がボリューム層ですが20−30代も相応数います。今後若年層を取り込みたいと話されており、該当年層の自分としては、財布を持たずとも毎日の昼食を購入できればいいと考えました。
幸いインターネットが普及しており、電子クーポンや支払いに関してはネット知識がそこまでなくても、利用できる状況ですのでその部分をお手伝いしたいと考えています。
脅威:①新型コロナウィルス感染症流行②物価高騰
本当は上記①②に対応することとが診断士として求められる資質だと考えますが、こちらに関しては当店は乗り越えつつあります。
①に関しては「製造小売業」という性質上、製造-卸-小売のいずれの側面も持ち合わせていることが挙げられます。
店舗は飛騨高山の「古い町並み」や「宮川朝市」という観光地の近くにあり非常に活気があります。インバウンドの効果もあり非常に賑やかでしたが2020年から街並みは一変しました。海外客は激減し、周囲のお店も休業・閉店を余儀なくされました。しかし当店は潰れません。
店舗販売だけでなく、移動販売を行っていたためです。移動販売先は一般企業も多くありますが、住宅街周辺でも行っています。日常的に口にするものだからこそ近くまで売りにきてくれるなら、購入しちゃいます。「社会的に」外出制限までされていた状況下では食卓だけが楽しみだった人も少なくないはず。自分ではなかなか作らない「パン」を食べられて喜んだ人も多かったんです。店舗収入が芳しくなかった時期も乗り越え、国内の観光客が戻り始め街は徐々に活気を取り戻しつつあります。
②に関してはいずれの業種も直面している事態で値上げは避けられません。平日の食事を支える(ex 職場でのお昼ご飯)当店の商品価格は150-300円のものがほとんどで、経済学で言うところの「必需品」の側面が大きいです。また、「需要の価格弾力性が大きい」商品でもあり現状の商品ラインナップで一律値上げしていくことは経営にとって悪材料と考えられます。実際には値上げ後も移動販売の業績は悪化せず乗り越えていると言っても過言ではありませんが、店主は新商品開発でこの窮地を乗り越えようとしています。
観光地である側面に焦点を当てて「朴葉みそパン」や「飛騨牛コロッケパン」を販売していますが日常の食事を買いにきた固定客には高価格と判断されているようです。
現状では固定客層に新商品を提供している状況ですので、新規客(観光客)層へ新商品の訴求が行えるようゆきちもお手伝いしたいと考えています。
上記内容は、診断士知識のアウトプットの一環で書き溜めておこうと思っていたのですがよく考えてみるとこの記事を読んでくれている皆様こそ求めている観光客層だと気づきブログに掲載しました。Twitter経由でご覧いただいた皆様はよければツイートのコメント欄で「脅威」に対する対応策をご教授いただけますと幸いです。
飛騨高山は夏も涼しく非常に過ごしやすい場所です。自営業の方が非常に多く活気のある場所だと感じます。ぜひお越しください。
ご覧いただきありがとうございました。近々「パン屋の SNS戦略成功事例」や「ラインビジネスアカウントのすゝめ」、「ネット販売を導入してみた」などを発信していきたいと思います。
お疲れちゃんでした。